

本当の自分ってなんだよ。
本当の自分出せってどういうことなんだよ。
ゴミ溜めみたいなその部屋で、
僕らは誰かに作られた僕らのまま、朝まで盛り上がった。
結局自分ってのは、玉ねぎみたいなもので剥いても剥いても中身なんてのは一向になんて言い回しも使い古されててうぜえええええ!!!!
劇団献身、半年振りの本公演は、劇団至上最高のバカさ加減でお送りする自己喪失ナンセンスコメディ!!
袋小路に追いやられた僕らのオリジナリティは
おっさんを狩ることで手打ちとなるのだった。
出演者
東直輝 (やくぶつ)
加瀬澤拓未 (ロリータ男爵)
木村圭介
古賀友樹
高木健
永井久喜 (ヒヨコの神様)
はるはる (ガールプレイヤー)
二見香帆 (ブルドッキングヘッドロック)
奥村徹也
※劇団名、所属等は上演当時のものです。
2016年6月3日(金)~12日(日)
@OFF・OFFシアター
奥村コメント
自身が1年半、運送屋で働いていた経験を基に作りました。
チンピラが事務所に突然殴りこんできて「荷物がへこんでいた」と散々暴れた挙句「明日赤い箱が届くんだけど、それだけはマジで頼むわ」と言って去っていく。翌日、どういうわけか信じられないくらいぐちゃぐちゃに潰れた状態で赤い箱が発見され、社員たちは顔面蒼白、誰が配達に行くか話し合う、というシンプルなお話です。
シンプルなはずなのに、全員が全員人のせいにして、傍観し、押し付け合い、現実逃避を重ね、異常なまでに話は進まず、ついにはある一人がチンピラを殺しに行く、という最悪な結末を迎えます。
その最悪な状況で逃げる者、誤魔化す者、少しだけ立ち向かう者、色々出てきました。
ぱっと見全員最悪に見えます。どいつもこいつもろくでもないです。
僕も昔は「大人なんてみんな無責任で格好悪い」なんて尖っていましたが、
いざ働いてみて
「大人って頑張ってるんだな」ってことを知り、
「最悪に見えるけど頑張ってるじゃねえか、逆に最高じゃねえか」って観に来た2割くらいの人に思ってもらえるように作りました。
OFFOFFシアターで2週間のロングラン。
ガラガラの客席を想像して眠れない日々が続きましたが、蓋を開けてみれば連日満員御礼。動員も飛躍的に伸びました。
去年1年かけてやってきたこと、無駄じゃなかった。登場人物が出演者の7倍くらいいるお話とか、ヤンキーがだらだらするだけのお話とか、2時間で100年くらいを表現する話とか、全然無駄じゃなかった。お客さんが少しずつ付いてくれていた。嬉しかったです。
千秋楽も終わり外に出てみたら、雨が降っていて、夏が始まっていました。
また次に向かいます。
こちらからは以上です。
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